【洗剤】畳に「ファブリーズ」や「アルコール」はNG?やってしまいがちなNGお手入れ
毎度ありがとうございます。
山下製畳です。
いつもお世話になってます。
子育てや家事、お仕事に忙しい30〜40代の世代のみなさん、日々のお掃除本当にお疲れ様です。ちょっとした汚れやニオイが気になったとき、リビングのフローリングと同じ感覚で「とりあえずファブリーズをシュッ」「アルコールでスプレー消毒しておこう」と吹きかけていませんか?
実はそれ、大切な畳を傷めてしまう大きな原因になっているかもしれません。
今回は、街の畳屋である私たちが、日頃お客様からよくご相談いただく「やってしまいがちなNGお手入れ」と、畳を綺麗に長持ちさせるための本当に正しい対処法を分かりやすく解説します。
畳にファブリーズやアルコール、洗剤はなぜNG?
「除菌したいから」「良い香りにしたいから」と、身近なケア用品を畳に使いたくなるお気持ちはとてもよく分かります。しかし、天然のい草(いぐさ)で作られている畳は、デリケートな素材です。
1. ファブリーズ(消臭スプレー)がNGな理由
消臭スプレーに含まれる成分や水分が畳の内部にしみ込むと、い草表面のツヤを奪ったり、シミや変色の原因になったりします。また、しっかり乾ききらない水分が畳の中に留まることで、逆に湿気を溜め込んでカビやダニを引き寄せてしまうこともあります。
2. アルコール(消毒用エタノール)がNGな理由
アルコールは揮発性が高いものの、急激な脱色を引き起こしたり、い草の油分を奪って表面をササクレやすくさせたりします。※カビ発生時に限定的に使用するケースもありますが、日常的な拭き掃除や除菌目的で頻繁にスプレーするのは絶対に避けましょう。
3. 住居用洗剤や重曹がNGな理由
アルカリ性の洗剤や重曹を畳に使うと、化学反応を起こして畳が黄色く変色(黄ばみ)してしまいます。一度黄色く変色してしまった畳は、元に戻すことができません。
まだある!畳の寿命を縮めるやってしまいがちな「NGお手入れ」
ファブリーズや洗剤以外にも、よかれと思ってやってしまいがちなNGお手入れがいくつかあります。ご自宅で心当たりがないかチェックしてみてください。
- 水拭き(濡れ雑巾)でゴシゴシ拭く
畳は湿気を何より嫌います。水拭きをすると黒ずみやカビの原因になるほか、い草の天然の保護膜まで落ちてしまいます。基本は「乾拭き」が原則です。 - 「コロコロ(粘着ローラー)」を直接かける
手軽で便利なコロコロですが、強い粘着力がい草の表面を引っぱり、ささくれや毛羽立ちを一気に悪化させてしまいます。 - 畳の「目」に逆らって掃除機をかける
畳には織り目の方向(目)があります。目に逆らって勢いよく掃除機をかけると、擦れ合って畳表を痛めてしまいます。1畳あたり1分ほどかけて、目に沿って優しく動かすのがコツです。
普段のお手入れはこれで十分!正しい畳のお掃除手順
特別な洗剤や道具は一切必要ありません。普段のお手入れは、とってもシンプルです。
- 基本は掃除機かほうきで
畳の目に沿って、ゆっくり優しく掃除機をかけます。 - 拭くときは「乾拭き」で
乾いた柔らかい布で、表面のホコリを優しく撫でるように拭き取ります。 - 汚れが気になるときだけ「超固絞り」
どうしても水拭きしたい場合は、固く固く絞った雑巾(水分が残らない状態)でサッと拭き、すぐに風を通して乾かします。
畳屋からのアドバイス:困ったときはプロにご相談ください
最近はホームセンターやインターネットで「畳専用」と書かれた掃除用品やコーティングスプレーなどが色々と販売されています。
しかし、畳専用と書かれた商品であっても、使用されている成分やパッケージ裏の注意書きをよく見ずに使用してしまうと、畳表(表面のゴザ部分)が急に変色したり、最悪の場合は畳床(中の芯材)まで傷めてしまったりするケースがあります。そうなってしまうと、補修では対応できず、畳をまるごと新調(新しく買い替え)しなければいけない状態になってしまうことも珍しくありません。
「うっかり洗剤をかけてシミになってしまった」
「急に変色してどうしたらいいか分からない」
もしものトラブルや気になることが起きたときは、自己流で何とかしようとせず、まずはご近所の畳屋さんに連絡して相談してみてください。プロに直接状況を伝えることが、実は1番早くて確実な解決につながります。また、日常のお手入れに迷ったときは、この読み物を読み返して参考にしていただければ幸いです。
